35年間のライオンズ生活を終える、渡辺久信GMです。
現役で14年、監督やSD、GMなど21年、合わせて35年もの間ライオンズに携わりました。
しかし、チームの低迷もあり今季限りで退団です。
GM職は明日12月31日までとなります。
賛否あったとは言え、当たり前のようにライオンズに居てくれた、ライオンズを支えてくれた人材です。
寂しくなります。。。
ミスターレオと言えば、古くは東尾修氏や石毛宏典氏、松井稼頭央氏が頭に浮かびますが、今のライオンズを作ったのは間違いなく渡辺久信GMです。
渡辺久信こそ本物の、ミスターレオです。

個人的には黄金期時代からのファンですので、まさか渡辺久信がここまでライオンズで要職を務めあげるとは思ってもいませんでした。
選手としては早熟ではありましたが、ライオンズのエースとして大きく貢献しました。
当時は新人類と言われ、勢い任せのイケイケドンドン野球がファンの心を掴みました。
ただ、チームを作るようなタイプには思えず、こうやってGMになるなんて想像もしませんでした。
転機となったのは、当時はいずれGMになると思っていた伊東勤監督退団です。
球団としても伊東勤を監督にするために、現役をまだ続けたいと言えば、わざわざ伊原氏をその繋ぎのための監督にさせたくらいでした。
伊原氏も、伊東監督のための繋ぎと自身でも言っていました。
しかし、チームの低迷と共に球団との関係も悪化し、当時2軍監督だった渡辺久信監督が1軍監督となりました。
当時は、まさか伊東勤がライオンズを去るとは思わず、さらにその後釜が渡辺久信とも思いませんでした。
しかし渡辺監督は、暗い雰囲気だった当時のチームを明るいチームに変え、監督1年目で日本一にもなりました。
今では信じられませんが怒らない姿勢が評価され、「寛容力」が話題にもなりました。
本当は、瞬間湯沸かし器的な闘争心の塊みたいな人でしたけどね。。。
個人的には、その熱さは好きでした。
理論派と言う訳でもなく、考えよりも先に行動するようなタイプではありましたが、人柄の良さが当時のチームにフィットしました。
コミュニケーション能力に長け、発信力もある人材ですが、人柄の良さは群を抜き長きに渡りライオンズのカリスマとなりました。

来季のライオンズには、そのカリスマがいません。
新しいライオンズを作って行かなくてはなりません。
ただ、明後日から正式に球団本部長となる広池氏は、渡辺GMの懐刀として学んで来ましたし、良くも悪くも大きく変わる訳ではないと思います。
来季はそれでも良いです。
しかし、時代の変化と共にライオンズと他球団との違いも悪い意味で出てきました。
今や他球団よりも補強の部分で大きく差をつけられています。球団体質の変化も必要な時期になっています。
渡辺GMの功績は大きく、広池氏がそれを継ぐ形になるのは当然ではあります。
ただ、渡辺イズムもそろそろ変革していかなくてはなりません。
予算がないため、渡辺GMは何とかやり繰りして来ましたが、やり繰りするだけでなく、そろそろオーナーにもっと予算を出させる流れにしなければなりません。
物分りの良いGMでなく、物言うGMが必要です。
コミュニケーション能力に長けた渡辺GMでも、後藤オーナーを動かす事は出来ませんでしたので、なかなか根深い問題ではあります。
ただ、渡辺GMのライオンズに対する熱量を引き継いだ人材達が、今度は自分たちで球団を変える努力を見せてもらいたいです。
いずれは外部から人材を引っ張って来なくてはなりませんが、その人材が来た時に思い切った球団運営が出来る体制は作っておいてもらいたいです。
簡単ではありませんが、渡辺GMが去った訳ですし、いつまでも渡辺イズムに頼ってばかりでは駄目です。
渡辺久信が作ったライオンズを壊すのではなく、バージョンアップさせられるように、残された人材でライオンズを盛り立ててもらいたいです。
渡辺GMもきっとそれを望んでいます。

35年もの間、最前線でライオンズに尽くす事は並大抵の事ではありません。常人には考えられない、プレッシャーや苦労もあったと思います。
しばらくは身体を休めながら、今度は外からライオンズを観ることになります。
外から渡辺GMと同じくらいの期間、ライオンズを見ているファンから言わせてもらえば、外から見るライオンズはなかなか厳しい状況ではありますが、愛すべきチームでもあります。
退団し見える事も多々あると思いますが、まずはプレッシャーから離れ純粋に野球を、ライオンズを楽しんでもらいたいです。
監督代行と言う緊急事態ではありましたが、個人的には最後に渡辺久信のユニフォーム姿を見られたのは嬉しかったです。
渡辺久信さん。ナベQ。長い間、お疲れ様でした。


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